イラストで使える 骨格を覚える際のポイント

イラストで使える骨格のポイント

記事のポイント

  • 特に注意すべき骨格は「肩・骨盤・腕・脚」の4つ
  • 骨格から描くことが正しいわけではない
  • 骨格だけ覚えても自由なポーズは描けない

よく「ポーズを上手く描きたいなら骨格を覚えろ」って言われますよ。

これって実際のところ本当に必要なのか、疑問じゃないですか? もちろんリアルな絵には骨格の知識は必要でしょうが、たとえばこういうイラスト。

ちびキャラ

こういうのって「骨格」とか意識してないように見えますよね。いやこれでも少しは意識してるんですけど、こういうデフォルメがされた二次元キャラのイラストでは、使う骨格の知識はほんの一部だけです。

「骨格を覚えろ」と言うのはある意味正しいですが、どうせなら「使える知識」に絞って学んだほうが効率は良いですよね。

というわけで今回は、骨格を覚えたいと思っている人向けに「これだけはおさえておきたいポイント」みたいなものを話します。

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しのさん

ちなみにあくまで「ポイント」なので、骨格の詳しい説明はありません。美術解剖学の本とか専門の記事とか見た後に、この記事読んでくれれば良いなって。

骨の知識は「アタリ」に使う

そもそも骨ってどういう時に使うかというと、「アタリ」で使います。二次元イラストでは、骨の形が見えるような特殊なイラスト描かない限り、骨の知識はほぼアタリにしか使えません。

アタリとは何かというと、表面に表れないキャラの骨組みです。

アタリ

イラストを描く前にこういう棒人間を描く人がいますよね。これをアタリと言います。

これがしっかり描けていると、説得力のあるポーズが描けるのですが、上手いアタリを描くには「骨格」をある程度知らなければいけません。

というか「骨格 = アタリ」です。アタリは棒人間じゃありません。骨格そのものなのです。

この記事のテーマは「イラストに使える骨格」ですが、実質「アタリの描き方」と言ってもいいかもしれません。

骨格を覚える時に注意したいポイント

とはいえ、最初に話した通り骨格知識が全て役に立つかというとそうじゃありません。ポイントだけ押さえればイラストを描くには十分です。

具体的には、重視すべき骨格は「肩・骨盤・腕・脚」の4つです。ぶっちゃけそれ以外は曖昧でも問題ありません。

しかし逆に言えば、その4つを意識してないと骨格の知識をイラストに活かすのは難しいかもしれません。

こういうちびキャラでさえ、実はちゃんと骨格を意識したアタリを描いてるわけですからね。というわけで、それぞれのポイントを詳しく話していきたいと思います。

肩の骨は直線で表せる

肩の骨についてのポイントは一つだけ。「肩は直線で表せる」以上です。

初心者の人は、細かい骨や筋肉に惑わされて、複雑なポーズのアタリを描くのが難しく感じたりしますが、実は簡単な線の組み合わせで十分に動きを表現できます。

肩は、デフォルメによって小さくなったり、男女差で幅が違ったり、ポーズによっては斜めになったりしますが、どんな時でも横棒一本で表せます。

むしろ変に細かく覚えようとすると、肉付けの際上手く噛み合わなくて苦労するので、肩はなるべく「単純化」して理解するのが良いです。

肩と骨盤の位置関係で動きを表現できる

骨盤

骨盤というのは「腰〜股」にかけての骨のことです。脚の付け根と言ってもいいかもしれません。ここは中々複雑な形をしている上に、男女差があるので覚えるのが難しいですが、ここで一番重要なのは「肩と骨盤の位置関係で身体のねじれを表現できる」ことです。

落ち着いたポーズなら肩と腰は平行、大きく動いているならねじれさせることでそれっぽい表現ができます。

逆に言えば、身体にねじれがない限りどんなアングルだろうと「肩と腰は平行」です。形ばかりにとらわれがちですが、説得力のあるポーズを描くには「肩と比べてどう描かれているか」を意識しましょう。

腕の長さは腰より少し下まで

腕については結構いろんな場所で語られているので、色々と情報を知っているかもしれませんが、イラストでも使える知識として「腕の長さ」があります。

大体どんな頭身のイラストを描くにせよ、「腕の長さは腰より少し下まで伸ばす」ことを意識すると、バランスの良い体型になりやすいです。

特に、腕を曲げたポーズを描く時は、注意していないとおかしくなることが多いので気をつけると良いですね。

脚は骨盤の左右から伸びている

骨の中で最も難しいのが脚です。というのも形が複雑すぎる上に、その形がダイレクトにイラストの出来に影響してきます。

ただ忘れてはいけないのは「脚は骨盤の左右から伸びている」ということ。

骨格

これは骨格を見ればすぐにわかる簡単な事実ですが、このせいで直立の状態だと脚の骨は内側に向けて曲がっています。

初心者が皆「脚を描くのが苦手」なのは、この微妙な曲がり具合をイラストに反映するのがとても難しいからです。そして困ったことに、重心の変化やポーズによって、脚の曲がり具合さらに複雑に変化します。だからこんなにも苦労するんですね。

これに関しては、「重心」や「脚の可動領域」を学ぼうとしても中々理解できないので、さっさと「よく使うポーズの脚の動き」を身体に覚えさせてしまうことをオススメします。

ちなみに、個人的には「やさしい人物画」の骨人形が形を覚えるのにちょうどよかったです。そこまで詳しい説明はないですが、いい感じに単純化されているので。

骨人形

骨格から描くのが必ずしも正しいわけじゃない

あと、初心者の人って「イラストは骨格(アタリ)から描くのが普通」みたいなイメージがあるかもしれませんが、実はそうとも限りません。

たとえば僕がそのタイプで、今回描いたイラストのラフはこれでした。見ての通り、この時点で骨格は気にしてません。

ラフ

僕はイラストの最初の段階であるラフを描く時、骨格を無視していきなり顔や髪の毛、服から考えます。

「これはちびキャラだからそうなんだろ?」と思うかもしれませんが、もっと複雑なイラストでも描き方は同じです。そのほうが全体の雰囲気を作りやすい気がします。

もちろんそうやって描いたラフは骨格がおかしいので、線画の前にはちゃんとアタリをとって違和感の少ないポーズに修正します。なので僕は「アタリ→ラフ→線画」ではなく「ラフ→アタリ→線画」って感じですね。

また、骨格さえ覚えれば全てのポーズがすんなり描けるわけでもありません。

初心者にとってはアタリが描けても難しいポーズはたくさんあるので、「参考資料(写真やイラスト)を用意」→「頭の中で骨組みに分解」→「分解した骨組みを紙の上に再構成」という流れで描くのが一番良いですね。

やることは多いですが地道に頑張りましょう。というわけでまとめ。

まとめ

  • 特に注意すべき骨格は「肩・骨盤・腕・脚」の4つ
  • 骨格から描くことが正しいわけではない
  • 骨格だけ覚えても自由なポーズは描けない

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しのさん

もっと詳しいことが知りたいなら、骨に関する本を一冊買うのも良いかもしれませんね。

5 COMMENTS

木月サト

私は、とりあえず、思い浮かんだ絵を骨格筋肉はテキトーで描きだします。
骨格や筋肉を意識するのは描き込んでいく段階で調べながらやります。
骨格を丸暗記したほうがいいのかな、と思いつつ、その場しのぎで描いております…。
ですが、この記事を読んで、それも一つのやり方なのかなと思い始めました。
最初っから骨格描いたほうがいいとは思っていましたが、そうでもないのかもしれませんね…!

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藤依しの

描きやすい方法で描くのが良いと思います。
ただ、ポーズに苦労するのであれば骨格から描いてみれば改善することもあると思うので、初心者のうちは色々試すのも大切ですね!

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匿名

しのさんイラストのように輪郭から特徴のある絵は初心者講座として初めに輪郭からするのがありがたいです。
しのさんを参考にしている初心者の方は最初輪郭から戸惑うと思います。
使っている比率や丸の使い方などを講座にするだけでも勉強になると思います

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匿名

記事を見て服を着せる前の状態ではバランスが取れてるようになったのですが、いざ服を描いてみると描こうとしてる服が和服で個性的なので上手く描けませんでした…ネットで調べたりしてなんとかしようとしてるのですがどうしても上手く描けません…ポーズも結構難しめのを選んでしまったのでやはり今の自分ではまだ無理だったのでしょうか?雰囲気とか結構気に入ってたので諦めたく無いのですがこういう場合しのさんならどうしてますか?

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藤依しの

僕なら何度も資料を見て納得いくまで直しますね。
場合によっては描き直す段階で服のデザインを変えたりもします。

ただあまりに何度も書き直している状態だと、せっかく雰囲気が良いのにやる気がなくなってボツにしてしまう可能性もあるので、「とりあえず服は諦めよう」と開き直って描き進めたほうがいいかもしれません…
実際、僕が今その状態なので「最初から全て上手く描こうとはせず、課題を一つ決めて描く」ようなやり方に変えました。

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