プロを目指して絵を頑張っている人、これから絵を描こうとしている人にとっては、『絵の上手い人=画力がある人』というイメージがあるかもしれません。
なので、初心者は「まず画力を上げよう!」と思って練習をはじめるのですが、実は画力を重視しすぎると間違った方向に進む可能性があります。
どういうことだ!?
というわけで、この記事では『どうして画力を重視しすぎるのが良くないか?』について話したいと思います!
目次
画力があるかどうかだけで、絵の完成度は決まらない
初心者が勘違いしてるのは、画力さえあれば安定して『クオリティの高い絵』が描けると思っちゃってることですね。
違います。
画力があっても適当に描けば『下手な絵』が完成するし、何度も書き直して丁寧に仕上げることで、結果的に短時間で劇的に改善することがよくあります。
たとえばこちらのイラスト、だいぶ前に描いたものですが、どうもパっとしません。
具体的には全体の色合いが薄かったり、左上の構図が寂しかったり、ポーズに違和感があったりなどなど…
で、こういう絵を描いてしまった時に「画力が足りないんだ!デッサンやポーズ練習をしよう!」って思うのは早計です!
なぜなら、画力の問題ではなく、丁寧さが欠けていることが原因の可能性があるからです。
丁寧に描くってどういうことかというと
ちゃんと骨組みからポーズを考えたり、心地よい構図になるまでラフを描き直したり、プロの塗り方を参考にしたり、資料を用意して小物の説得力を上げたりすることですね。
その辺に注意しながら、同じ絵をもう一度描き直してみれば、一週間後にはここまで完成度を高めることができたりします。
普通に考えて、たった一週間でこれだけ変わったのは画力が上がったからじゃないですよね。
『画力が上がったから上手い絵が描ける』のではないのです。
『上手い絵を描くために時間も手間も惜しまず費やすから、上手い絵が描ける』なのです。
画力を絶対視すると、間違った方向に進みがち
絵には画力だけでなく、丁寧さも大切です。
ただ、残念ながら多くの初心者が『画力が一番大切』と思い込んでるんですよね。
もちろん画力も大切ですが、『画力さえあれば上手い絵が描ける』って勘違いしている場合は、ちょっと困ったことが起きます。
どういうことかというと、そういう人って練習ばっかでオリジナル絵を描かないパターンに陥りがちなんです。
そりゃそうですよね。
「自分が下手な絵を描いてしまうのは、画力が足りないからだ!まずはデッサンや模写で画力を高めよう!」って理論が成立してしまうわけですから。
ただ、さっきも言ったように下手な絵を描いてしまうのは『画力』だけが原因とは限りません。
丁寧さとかツールの使い方とか、そういう部分が影響している可能性もありえます。
だから、画力だけ高めようとしても遠回りになるんですよ。
やるなら『練習もしつつ、オリジナルの絵を描こうと努力する』ほうが効率は良いです。
速筆を目指すのもやめたほうが良い
あと、初心者は『速筆』を過大評価するのもやめたほうが良いと思います。
もちろん、短時間で凄い絵を描けるプロのイラストレーターやアニメーターが凄いのはわかります。
作品の回転率を上げれば、経験値がたくさん貯まるはずだ!って理屈もわかります。
ただ、ぶっちゃけ一時間で描ける絵を何百枚描こうと、一時間で描ける程度の絵しか描けないんですよ。
一度でも8時間かけて絵を描いた人は、8時間の中でやった絵の工程を身体で覚えているので、次描くときには一部の工程を省略できたりするかもしれません。
でも、1時間で描ける絵しか描かなかった人は、1時間で描ける絵の描き方しか知らないじゃないですか。
その状態でクオリティ上げていくって、すごく大変なのわかりますでしょうか?
「やったことがある」と「やったことがない」の差は、自分が思っている以上に大きいですよ。
いかに時間をかけて、良い絵を描こうとするかが大切
もう一度言いますが、基礎画力さえあれば時間を掛けなくても安定して良い絵が描けるって発想は間違っています。
画力があっても、どれだけ本気で描こうとするかで完成度は全然違います。
本気で描こうとすれば、できないことがたくさん出てきて辛いのですが、良い絵を描くためにはこうした辛さは避けて通れないのです。
しかし残念なことに、なかなか上手くならずに掲示板などで何年もくすぶっているような人って、良い絵を描くための苦労から逃げがちです。
だから「まずは画力を上げよう!」なんて言い訳をし、ただ絵を写すだけの練習に逃げてしまうのです…
僕自信もそういう時期があったのですが、最近やっとその間違いに気づき「絵を描くこと」から逃げない決意をしました。
なのでTwitterではよく、失敗イラストを上げたりしています…
絵師がみんなドヤ顔でイラスト上げてると思ったら大間違いだぞ!
しかしそのおかげか、一年前に比べるとそれなりに成長できているので、もし「自分も本気で絵を上達させたい」と思うなら、ぜひ一緒に頑張りましょう!
もしよければ、記事のコメントやTwitterなどで相談してくれれば、色々教えます!それでは!
初心者にとって大切なことを伝えられていると感じました。私は絵を真面目に描き始めて半年の若輩者ですが、しの様のご指摘されている点はごもっともだと感じます。画力やデッサン力は大切ですがそれと同じくらい時間をかけて丁寧に仕上げていくことも大切ですね。私は記事内で挙げられている、画力に偏重し迷走することがよくあるので肝に銘じたいと思います。素敵な記事ありがとうございました。
読んでいただきありがとうございます。
画力が上がれば必ず良い絵が描けるわけではないのは、今も身にしみて感じています…
真剣に一枚の絵に向き合う気持ちは大切にしていきたいですね。
ちょっと関係ない話かもしれないのですが、鬼滅とか進撃とかどう見ても画力が高い人ですら、線や塗りが雑だと絵を全く描かない人から「下手」だと評価されてしまう節がありますよね
進撃の作家さんとか、構図も立体感も小物もすごく上手だと思うのですが、個性的な絵柄と線の粗さのせいで実力ほどの評価はされていないような気がします
そのお二人、確かに画力がないと言われてしまう雑さがあるところもありますが、漫画としては魅力に溢れていますし構図や動きの表現もとても素晴らしいですよね。
見る側としても「画力」という言葉で全ての絵を横並びで評価にせず、それぞれ良いと感じる部分に目を向けるほうが楽しめるかもしれません。
はじめまして
僕もイラストを描いているのですが、自分の初期のイラストのほうがアラはあるけれども、表現したいことはできている…魂が入っていると感じました。なので、画力よりも気持ちのがとても大切なことに最近気づきました。 それと、時間をかける大切さと、心の余裕も。そして、強迫観念に駆られていたのでペースを一日一枚ではなくて、一週間に一枚にしてみます。 長文失礼しました。 ありがとうございます。
絵は闇雲に描いて上達するものではないですからね…気持ちを込めて描こうというその心、とても大切だと思います。
僕も最近は中々上達しない日々が続いて焦りがちでしたが、いただいたコメントを読んで気持ちを改めようと思えました。
こちらこそありがとうございますm(_ _)m
最近イラストを描き始めた者ですが非常に参考になりました。自分は画力重視で描いていたのですが、なかなか上手く行かず諦めかけていたのですが、この記事を見てからまた始めようと思い始めました。こんな良い記事をありがとうございました。
最近になってようやく、この記事の言っていることが身に沁みました
何も見ないでぽへーすらすらーって描いたらゴミしか描けないけど
資料集めまくって考え続けて直して直して試行錯誤してると、こんな自分でもわりとそれっぽいものが描けるようになれた
本当に良いこと言ってる
ありがとうございます。
この記事書いたのはだいぶ前ですが、あれから色々経験して、改めて時間をかけることの大事さを痛感しています…
早く上手くなりたいからと言って焦りすぎるのは良くないですね。
自分も「丁寧」で嫌な思い出(家庭と職場の社会の差で板挟み)が多くて「丁寧」自体タブーな気分でしたが、お絵かきを機に心が許す範囲で鍛えなおしてみます。
話はズレますが、ケロロのアニメ1期のアニメづくり回では、クルルが背景担当シーンがあります。
・・・ほかのアニメをパソコンにとりこみ、キャラクターだけ消したためナレーターからも反則って突っ込まれていますがwww(その丁寧さ生かして、自分で写真撮って描けよって思いますwww)
面白いですね笑
他の作品を使うのはあれですが、イラストレーターの中には自分で描いたイラストの背景や小物を別のイラストに転用する人もいるみたいですね。
実際のところそういう手抜きって意外と気付かれなかったりするので、賢いと思います…!
しかも時代は「2004年」。つまりあと三年でこの回放送から20年。
当時のパソコンのスペックを考慮すると、まだ多くのデジタルクリエイターが老害からバカにされた時代、フルハイビジョンはメモリ面の時点で厳しいし任天堂も経営判断でWiiをSD画質のままに(ニコニコのゲーム機大戦参照。)していたし、本当にクルルのマネを再現すると一度にSD/VGA画質数枚に抑えないとメモリが重くなったかも。(デジタルアートにはマルチタスクで資料動画や画像もよく開くし、できた方が生産効率もいいから。)
逆に、ゲーム機大戦にも指摘通り、大画面の作画コストは明らかに厄介なため、2004年当時より背景を簡略化した安っぽいアニメも少なくない。(写真編集したものを背景にするのも、スタッフの過労対策に一理ある。)
そのため、純粋に背景鑑賞と、自分みたいに背景素材描いてみたい場合によっては、いわゆるギャルゲーでもあさらないと良作の背景が見当たらなくなった気もする。
児戯にも等しい(謙遜無し)レベルの趣味絵描きですが、どの絵も投げ出して一向に出来上がらず周りばかり見てふさぎ込んでいる所に助け舟のように検索にここが出てきて下さいました。
自分には自分のペースもあるし焦らずやって行こうと気持ちを少し回復させることが出来ました。本当にありがとう。本当に…
いえいえ…!
一周回って自分も今その地点に戻ってきている気がしますが、コメントいただいて僕も再びやる気が湧いてきました。
ありがとうございます。
thank you
>画力があっても適当に描けば『下手な絵』が完成するし、何度も書き直して丁寧に仕上げることで、結果的に短時間で劇的に改善することがよくあります。
だったら画力があたとしても適当に描かずに完成すればいいのでは?
画力はないよりあったほうがいい
そうですね!
ただ画力はすぐに手に入るものじゃありませんが、丁寧に描くということは下手でも今すぐできるので、画力を欲しがって闇雲に練習するよりも今すぐにできる「丁寧に描く」ということをやったほうがいいという話です。
なんか昔の絵の方がいいんじゃね?
今のは色やら何やらごちゃごちゃで主題(女の子)に視線が行かない
重要な指摘ですね。最近もごちゃごちゃ描きがちなので、視線誘導意識したいと思います。
昔の方が絵の閲覧も評価も高かったのは、これが理由なんでしょうかね?
今の方が技術は向上しているはずなのに(しているはずで終わっている可能性はありますが…)、閲覧・評価共に2年前の1/4になってしまっているので…。
そりゃそうか、ただ上手いだけの絵なんて模造品でしかないんですものね…。
いつになったら2年前の自分に戻れるのか…
下手でも偶然テーマが刺さっていることもありますからね。
ただ、画力がなければ偶然ですが、画力があればそれを再現することもできるし、新しく刺さるテーマを模索することもできます。今はまだ、自分の技術を活かす方法がわからないだけで、いつか使いどころがわかればもっと評価されるようになると思いますよ!
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