二次創作しかできない人と、オリジナルも描ける人の違い

二次創作とオリジナルの違い

たまに、「二次創作のイラストしか描けない…」と悩んでいる人がいます。

僕的には、二次創作が上手ければ一次創作(オリジナル)もできると思ってるんですが、確かにその2つは必要な能力が微妙に違っています。

だから「二次創作はできるけどオリジナルを描こうとしてもキャラデザや配色も上手くいかない…」という悩みは意外と一般的なのかもしれません。

そこで今回は、そんな悩みを持った人のために
『二次創作とオリジナルの違い』をはっきりさせつつ、「どういう点に注意して二次創作をすれば、オリジナルを描くのが楽になるか?」について話したいと思います

二次創作とオリジナルの違い

まずは『二次創作とオリジナルの違い』から
『著作権』みたいな法律的な話はおいといて、描く人間の立場から見た違いを説明します。

よくあるのは、「オリジナルは頭の中の想像を元に作り、二次創作はすでに出来上がったものを使って~」みたいな説明ですね。

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ばってん子

なるほど

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しの

いや、納得してはいけません…!この説明では不十分です!

だって、オリジナルも二次創作同様に『すでに出来上がったもの』を使うじゃないですか。

一般人の想像力なんてたかが知れているので、自分では「独創的だ!」なんて思ってても、実は過去に見たものを組み合わせただけだったりします。

そもそも髪型や服に小物デザイン、配色から構図に至るまで、なんの資料も参考にせず描くなんて凡人には無理ですよ。
多くの絵は、この世に存在する出来上がったものからヒントや着想を得ているのです。

というわけで、違いはそこじゃありません。

では、二次創作とオリジナルは何が違うのかというと、それは『組み合わせの自由度』です。

オリジナルでは、キャラデザ・配色・ポーズ・シチュエーション・テーマなどなどあらゆるものが完全にあなたの自由です。

受けやすい・受けにくいという差はあれど、少なくとも組み合わせ次第で『オリジナルのイラストとして成立しなくなる』ということはありません。

一方、二次創作はある程度組み合わせが決まっています。
キャラデザは固定だし、配色も髪・目、イメージカラーはほぼ固定。シチュエーションもテーマも、キャラクターの設定にそぐわないものは難しいでしょう。

あまりにかけ離れた印象の作品を描けば、それは『二次創作』として受け入れてもらえません。二次創作の場合は『二次創作として成立させなければいけない』という制限があるというわけです。

制限があるほうが楽な人もいれば、制限がないほうが楽な人もいるでしょうから、これは一概に『どちらが簡単』とは言えません。

ただ、もし『版権キャラクターをそっくりそのままポーズだけ変える』ようなやり方をするなら、二次創作はオリジナルよりも圧倒的に簡単になります。

そしてこれが、『二次創作しかできない…』と悩む、根本的な原因だと思われます!

二次創作しかできなくなる原因

二次創作しかできなくなる原因は、『元のキャラクターをそのまま利用する』という創作のやり方をしてきたからです。

上で話したとおり、二次創作とオリジナルの違いは『組み合わせの自由度』です。

独創性や発想力があるから、オリジナルが描けるわけじゃないのです。
自由に組み合わせるのが上手いから、オリジナルが描けるのです!

ということは、『自由に組み合わせること』に慣れていない人ほど、当然オリジナルを作るのは難しくなりますよね?

たとえば「キャラクターの色をそのまま使う」「髪や服・小物の仕組みは深く考えない」「ポーズは手と足だけちょっと変える」みたいなやり方で二次創作をしている人は
二次創作という制限の中で上手くパーツを組み合わせオリジナリティを磨こうとする人に比べて、『自由に組み合わせる』機会が減ります。

その結果、二次創作よりも自由度の高いオリジナルの絵を描こうとすると、その圧倒的自由さに呆然とし「どう描けば良いかわからない…」という状態に陥ってしまうわけです…

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ばってん子

さっきからパーツとか組み合わせとか言ってますけど、要は何が足りてないんですか?

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しの

簡単に言うと、『髪型・服・小物・配色・背景・構図』に関する知識と、それらを組み合わせる経験が足りてないのです…

良い二次創作のやり方

急に「組み合わせる力が必要だ!」なんて言われても、どうすれば身につくのかわからないですよね。
本当なら、失敗覚悟でオリジナル描きまくって経験積むのが良いですが、ぶっちゃけ大変です。

なので、僕がオススメするのは『二次創作の描き方』を工夫することです!

今まで通りに二次創作をしつつも、描き方(メイキング手順)を工夫することで、オリジナルにも応用できる描き方を見に付けるのです。

どんなやり方か一つずつ話していきます。

構図を自分で考える

僕がよくやる方法ですね。
『そのキャラクターに合いそうな構図はなにか?』を自分で考え、写真などを参考に描いてみます。

これなんかは、そうやって描いた二次創作です。

二次創作 ガスコーニュ
ガスコーニュ(アズールレーン)

絵って構図一つで見栄えがガラッと変わったりするので、オリジナル描く時も見栄えを意識するかしないかで全然違います。

二次創作をする際にも、同じことに注意すればオリジナルを描くのに活かせますね!

そのままの色を使わない

元のキャラクターの配色はある程度決まっていますが、だからといってスポイトで吸い取ったように色をそのまま使うのはオススメしません。

これをやっていると、「肌の色はこれ」「赤といえばこれ」みたいに同じ色しか選択できなくなります。

基本的にはそれでも良いのですが、実は色というのは周りの色次第で印象が変わったりします。

いつも選択していたキレイな肌色が、背景や構図・配色次第で汚い肌色に変わる可能性があるのです。

色んなオリジナル絵を描きたいと思うなら、背景や構図を見ながら一番良く見える色を選択する訓練をしたほうが良いのですね。

髪型・服・小物は実物資料を見て描く

オリジナルを描くということは、髪型・服・小物などの資料を自分で見つけて、イラストに活かす必要が出てきます。

それをせずに適当に描いてしまうと、「これ髪の毛どうなってんの?w」「何だその変な服w」みたいなツッコミが発生し、せっかく力を入れて描いた絵なのに『笑える絵』になってしまうかもしれません…

二次創作しかできないと嘆く人は、この『資料を活かす』という作業が苦手です。
実物の資料を見ないので、立体感や質感・良い組み合わせがわからず、一般受けしづらい絵を描いてしまうのです。

それを改善するためにも、まずは二次創作をする時ちゃんと資料を見ましょう!

ツインテールのキャラを描くなら、女性が髪の毛を両側の高い位置で結った時、毛先や前髪がどうなるのか調べておけば説得力が増すはずです!

いっそ髪型や服を変えてしまう

たとえば、あまりに元キャラクターの服装が現代離れしていれば資料を参考にして描くのは難しいかもしれません。

そういう時は、いっそキャラクターの服装を変えてしまうのもアリです!

二次創作 綾波
綾波(アズールレーン)
二次創作 結月ゆかり
結月ゆかり

それなりに知れているキャラクターなら、『服を別のものに変える』のも『二次創作の範疇』として受け入れられたりします。

僕もたまにやっていますが、二次創作として楽しみつつも、自分なりの工夫ができるので練習としてはかなり良いですね!

二次創作を全力でやれば、オリジナルも上達する

二次創作だからって、ただ元の作品をそのまま利用するのではなく
絵の説得力を上げたり、テーマをちゃんと決めたり、自分らしさを出そうと工夫したりすれば自然とオリジナル描く能力も育つと思います。

普段からそうやって描いていれば、二次創作に使った服や髪型・ポーズなどの知識が、オリジナルを描く時にも使えますしね。

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しの

上手い絵描こうと工夫する人は、二次創作だろうとオリジナルだろうと上達していくのです…!

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ばってん子

まぁプロレベルの画力持ってて「二次創作しか描けない!」って人そんないませんしね

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しの

というわけで、二次創作についての話でした!

9 COMMENTS

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