絵を描くなら知っておきたい 上達する人の考え方【ルーミス先生・やさしい人物画】

ルーミス先生の考え方

「絵の勉強を続けているのに、中々思うようにいかない…」
「きっと自分には才能がないんだ」

藤依しの

そう思っている人に、ぜひ読んで欲しい本があります!
それがこの記事でも紹介した『やさしい人物画』

人物の描き方について詳しく書かれている、非常に難解な本ですが、
今回注目してほしいのは『絵の描き方』ではなく、著者の『絵に対する姿勢』です。

実はこの『やさしい人物画』
載っているのは絵の描き方だけでなく、意外にも文章の量が多いんですね。

絵は感動をもたらしますが、その先にある深い考えを知るにはテキストに勝るものはありません。

藤依しの

だからこそ僕も、テキストメインのメディアとしてブログをやっているわけですが…まぁそんな話はともかく

今回は、この本で著者ルーミス氏は何を伝えようとしているのか?
本文の一部を引用しながら、軽く紹介したいと思います!

※引用する文章とページは、全て翻訳版のものになります。

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才能とは衝動である

才能とは一種の衝動であり、集中し創造する疲れを知らぬ力を伴った、飽くことを知らない向上欲である

『やさしい人物画』191ページ

巻末に書かれている言葉です。

「描きたい」と思っていて実際に『描いている』なら、上手い下手に関係なくそれは才能なわけです。
あとは基礎を学びながら、理想の絵を目指して描き続けるだけ…
そう考えれば少しはやる気も出てくるのではないでしょうか?

また、「描く気が起きない」あるいは「描いてても楽しくない」と感じている人でも、
描く目的や楽しささえ見つけることができれば、才能が生まれるのではないかと思います。

絵は、考えなければ上達しない

確かに基礎はマスターしなければならないが、他人が描いているのを眺めていても決して身につかないのだ。
君は自分自身で考えなければならない。

『やさしい人物画』14ページ

中々痛いところを突いてきます!

『やさしい人物画』は基礎を重視して書かれた本ですが、ただ読んでも身につきません。
自分で考えなければいけないのです。

それにはどうすればいいかというと、やはり実際に描いてみるしか道はなさそうですね。
『やさしい人物画』に限らず、本で絵の勉強をするなら、僕は内容の模写をオススメします。

必ずしも正しい絵=良い絵ではない

君がどう描くかは10%にすぎず、90%は何を描くかなのである。

『やさしい人物画』8ページ

この後には、

  • 正しく描いても、行き着く先は写真である
  • 絵には工夫が必要であり、それは自分の内側から出てくる感性によるものだ

という趣旨の文章が続きます。

正確に描くほど、良い絵になるわけではなく、
価値のある絵というのは、自分たちが思っているよりもずっと多くの、個性豊かな工夫があります。

少しでも良い絵に近づきたいと思うなら、絵を描く際に『一体どんな工夫ができるか』真剣に考えてみるのが良いかもしれません。

観察することは、上達の近道

観察することを学べば、どんな要求も技術的には大きな負担にはならない。
というのは、どんな形態の模写でも、どんなふうに光が当たり、ヴァリューや色に影響を与えているかを描くことが基礎となっているからである。

『やさしい人物画』15ページ

じっくりと観察して描く人は、人間だろうが動物だろうが機械だろうが、風景画だろうが、
ある程度の説得力をもって描くことができます。

よく観察し、自分なりのパターンを見つけることが、上達への一番の近道なわけですね。

絵に説得力を出すには、仕組みを考えること

筋肉を正しく描くためには、人体の中で筋肉がどれだけの大きさを締めているのかを知らなければならないし、筋肉がなせそこにあって、どんな機能を果たしているのかを理解しなければならない。

『やさしい人物画』35ページ

重要なのは『筋肉の描き方』ではなく、『仕組みまで理解する』というその姿勢です。

筋肉だけの話ではなく、他の物を描く時も同じです。
その形状がどのような意味をもたらすのか?を考えるのは、絵の説得力に関わってきます。

少なくともそういう癖をつけておいて損はないですね。

平面で考えると、理解しやすい

丸いものをどれだけ角ばらすことができるか考えよ

『やさしい人物画』68ページ

半分冗談のような感じで書かれた一言です。
しかし、丸いものを平面的に理解するのは、立体感を出すのにとても役立ちます。

また、丸いものに限らず複雑な形状をしているものを描く時は、
単純化することで、そっくりそのまま写したものより良い絵になることがあります。

行き詰まった時、思い出したいテクニックですね。

プロに必要な視点は「何をどう伝えるか」

基礎を学んだだけでは、プロの絵に近づくことができません。
ただしルーミスは、そのギャップを埋めるためのアプローチがあると話しています。

第一は構想、つまり「何が言いたいのか」ということである。第二は解釈「どのようにいうことができるのか」ということである。

『やさしい人物画』83ページ

わかりやすく言うと、1つ目は『メッセージ、何を感じてほしいのか』を考えることであり、
そして2つ目は『どう描けばメッセージが伝わりやすいか』を考えることです。

「基礎さえできていれば良い」ということではないのは、絵を仕事にしたい人なら、ぜひ覚えておきたいポイントですね!

藤依しの

というわけで、

非常に難解な『やさしい人物画』ですが、ルーミス氏の考え方は、絵を始める人にとってとても参考になります。

すでに持っている人も、あらためて文章に目を通してみるといいかもしれませんね!

それでは。