ラフの練習とは…? これはそのままの意味で、特に清書するつもりのないラフを練習として描くことです。
練習絵や習作と違い、あくまでラフ。だから雑でも問題ない。気楽ですね。
目次
ラフは大事
そもそも絵を描くのになぜラフが必要なのか。それはラフは建築で言う設計図、もっとわかりやすく言うと住宅模型みたいなものだから。
設計図もなしにいきなり家を建てる大工はいないと思う。そんなんじゃ住みやすい家は建たないし依頼するほうも不安でしょう。
絵も同じで、そういう具体的な完成イメージがないと「最終的にどういう絵が完成するのか」が誰にもわかりません。その場のライブ感で作るのも楽しいですが、初心者がやれば十中八九こどもの落書きレベルの絵にしかなりません。それを避けるためラフを描くのです。
しかしラフ、難しい
ラフは大事と上手い人はよく言うのですが、ラフの描き方をちゃんと教えてくれる人は少ない。
というかラフ自体、棒人間だったり汚い下描きだったり、白黒で描かれてたり色がついてたり、人によって描き方が違う。だったら、どんなラフを描けば最終的なイメージが湧きやすくなるか、自分で色々試すしかないじゃん、という発想。
実際に描いてみる
というわけで描いたのがこちら。
大体2、3日に一枚くらい。2~3時間程度で描いてます。
ちびキャラばかりなのは、身体のポーズをちゃんと描くのがめんどくさいから。今の僕の課題はそういうデッサン的な部分より”配色”がネックだと感じていたので、そこに絞って練習です。
色んな配色が試せて良い
今回の練習では、結構色々な色を試してみました。影の色とか、ハイライトの色とかがちょいちょい変なのはそのせいです。こうやって多くの色を使ってみると、配食のボキャブラリーが増えるので良いと思います。
ちなみに僕が配色って言う時、キャラデザ的な意味とイラスト全体の色使い的な意味の2つが含まれるのですが、この場合はどちらかというと全体の色使いの話です。
アイデアが湧く
ラフをたくさん描くと、アイデアのストックが増えて、そこからさらに新しいアイデアに繋がったりするのが良いですね。
それに練習とはいえ一応ラフなので、今後清書にも繋げられますし、意外と良い方法だと思いました。
欠点がわかる
基本的にラフで上手く描けない部分は、清書でも苦労します。
上手い人のラフがその時点で魅力的なイラストに見えるのは、構図・配色・人体バランス・遠近感・質感・空気感など、魅力的イラストに必要な要素がちゃんと描かれているから。だから、線画がぐちゃぐちゃだろうが塗りが雑だろうが、その時点で完成イラストに引けを取らない出来栄えに見えるのです。
逆に僕のように、ラフが「無計画に描かれた落書き」にしか見えない人。たとえば、顔は可愛いけど引きで見るとパッとしない、みたいな場合。顔の描き方については単純化できるほど理解している一方で、構図や配色については理解が浅い。と捉えてほぼ間違いはないと思います。
できていない部分に目を向けたい時、ラフをたくさん描くことでその中からダメな共通点が見えてきたりするので、自分の課題がわからない人にはオススメです。
しばらく続けたいと思う
そんな感じで、この練習はわりといい方法だと思いました。
ただでさえ最近は依頼を進めるので手一杯で、中々オリジナルの絵が描けてないです。ラフの練習であれば、そんな中でも2時間程度で自分のアイデアを形にできるし、“ワンドロ”などと違い「あくまでラフ」という気楽さがあるのでもう少し続けようと思います。
ちなみに僕は色を塗ってますが、塗らなくても良いと思います。あくまで自分のスタイルと課題に合わせるのが大事だと思うので。それでは。
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