効果的な写真模写のやり方 効率よく上達に繋げよう!

効率の良い模写練習

「絵の上達には模写が良い」なんてよく言われますが、模写と言っても、イラストなのか写真なのか迷ってしまいますよね?

個人的には、上達に繋げるなら「写真の模写」だと思います。単純にイラストよりも難しいからですね。
でも実は、写真の模写もやり方次第では効果が薄かったり…

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ばってん子

なんと!?

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しの

なので今回は、より効果的な写真模写のやり方について話したいと思います!

写真模写とは?

写真模写が何なのかわからない人もいると思うので、まずはそこからお話します。
写真模写とは、言葉通り写真を鉛筆などで見たままに描き写すことを言います。こんな感じですね。

模写練習とは

写真は輪郭がはっきりしていないので、イラストの模写よりも難しいです。
ただ、最初に話したとおり難しいぶん悩む機会が増えるので、写真模写のほうが上達しやすいのです。

イラストの模写が簡単に感じるなら、写真を模写したほうが良いですね。

ただ真似するだけでは、効果が薄い

写真模写が良いって聞くと、とにかく精巧にリアルに模写するのが良いと勘違いしそうになります。
たとえば、こんなイメージですね。

これは『作品』としては素晴らしいのですが、『オリジナルの絵を描くための練習』として目指すのは効率が悪いです。
なぜなら、どれだけリアルに模写できたとしても、それは見ているものを正確に写しているだけにすぎないから。

模写だけを頑張ったところで、身体がどういう法則で動いているのか、どういう立体構造をしているのか、見えてないものまでは中々理解できません。
もちろん参考動画のレベルまで極めれば理解できますが、構造を知るためだけにスーパーリアリズムを目指すのは遠回りしすぎです!

オリジナル絵、特に二次元に寄った絵を描きたくて模写練習をするのであれば、ある程度そっくりに描けるようになった段階で、ただ写すだけの模写は卒業しなければなりません。

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ばってん子

ちなみにある程度ってどの程度ですか?

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しの

ある程度ってこの程度です

どれくらい模写できてれば良いか

ぶっちゃけもっと下手でも大丈夫です。特徴を捉えていてなんとなく似ていれば、それでOK。

より上達に繋がる模写はこれ!

見えているものだけを描く限り、模写の効果は限定的です。ならどうすれば良いのかというと、見えない部分の動きに着目すれば良いのです。

①骨や筋肉の資料を見ながら模写する

よく、絵を描く時にこういう下書きを描く人がいますよね。

アタリ
※この画像は『やさしい人物画』のもの

見えない部分の動きというのは、まさにこれです。
この下書きの際に描く、簡単な骨組みのことを『アタリ』なんて言ったりします。
ちゃんとしたアタリを描きながら模写することで、自然なポーズを取らせるためのコツを学ぶことができるわけですね。

こういうアタリを意識するにはどうすれば良いのかというと、骨や筋肉の資料を見ながら写真の模写をすれば良いのです

アタリを意識して模写する

これを繰り返していくと、資料を見なくても骨や筋肉の動きがわかったりします。写真に写る人の構造を考える癖がつくことで、自然と知識に変わっていくのです。
この知識が、オリジナルのイラストを描く際に、とても役に立ちます!

②服で隠れている部分や、パースを考えて模写する

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しの

骨と筋肉の動きを考えるだけでも十分なのですが、実はもう1段階上の練習法があります

たとえば、服を着込んでいる写真。
服で見えない部分のポーズを正確に理解できるなら、ドレスやロングスカートを着ている時のポーズなども自然に描くことができます。

あるいは、ななめ下やななめ上から見たアングルの写真。
どのくらいの角度でどのくらいの遠近感があるのか、正確にパースを理解して模写できれば、難しいアングルのイラストを描くのが楽になったりします。

服の下やパースを意識して模写する

骨や筋肉がわかってきたら、服の下のポーズやパースを考えることで、さらに自然な絵が描きやすくなるのです!

考えることで、知識に繋がりやすくなる

よく「考えながら模写しろ」って言われますよね。
考えるということは、見えてない部分を考えるということです。

とはいえ、ただ「うーん…」なんてうなったところで、見えないものは見えません。見えないものを見るためにはどうすれば良いのかというと、知識の力を借りれば良いのです!

知識の力って何かというと、人体構造の美術書や、ポーズ集、パースの法則などです。美術系の本を購入しても良いし、知識を公開しているサイトなんかもあったりします。

絵の練習用サイト 模写練習に使える無料のオススメサイトまとめ

効率良く模写をするためにはただ写すだけじゃなく、知識を使って考えながら描くことが大切です!

ただし、知識は活用しないと意味がない

ここまで話したとおり、考えながら模写をすることで、より効果的に知識に繋げることができます。

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しの

ただ残念ながら、骨や筋肉を理解したからといって、すぐに絵を描けるようにはなりません

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ばってん子

絵の道は厳しい…!

構造を考えて模写できるといっても、それは単に見ているものと自分の知識を結び付けられるようになっただけです。上手い絵が描けることには直接繋がらないのです…

上手い絵を描くためには、学んだ知識を活かし自分の理想に近づけていく必要があります。そして、自分の理想に近づけるためには、ちゃんと絵を描かなきゃいけないんですね。

知識を蓄え、蓄えた知識を活用して絵を描く、これを繰り返してはじめて『絵が上達する』のです!

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しの

だから、効率の良い写真模写を知っただけで満足せず、必ずオリジナルの絵を描いてほしいですね。

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ばってん子

二次創作でも良いんですか?

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しの

二次創作も構図とか自分で考えて描いたならオリジナルです!考えて描くことが大切なんです!

というわけで、『効果的な写真模写のやり方』でした。
それではまた。

10 COMMENTS

なぎ

すごい説得力のある文章で、おぉ!と思いました☺️模写の仕方など参考にさせていただきます!✨

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匿名

おぉ!?しののあーとってサイト名から変わったのかな?
今回の扉絵も可愛い!(* ̄▽ ̄*)
サイト名は以前のほうが個性的で良かった気もしますが(個人的には)

この記事も模写の参考にさせて頂きます。
特に良かったのは写真の模写がどの位でとりあえず完了させて良いのかわかった事です。
初心者なりに陰影まで忠実に再現しようとすると、超絶に時間が掛かったりするんで・・・進んでる気がしなくてだんだんと萎えてきますw
今は色々なポーズを描いて、不自然じゃない体をある程度頭に入れた上で、リアルタッチとかも描けるようになれば良いのかなーと思ってます。

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藤依しの

前のほうが良かったですか…!?(;´Д`)
「しののあーと」はポートフォリオサイトとか作ったらそっちに使うので許してください…

そして参考にしてくださりありがとうございます。
模写は段階的にやるのが良いと思いますね!まずアウトラインやパーツの形だけ、そして構造を考え、慣れたら陰影や色にまで気を使う…みたいな感じです。
続ければ続けるだけ観察力が鍛えられますので頑張ってください。僕も頑張ります…!

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匿名

ほんとにすごく参考になるのですがあまりにも初心者で(´;ω;`)左右のバランスなども何もかも分からないです( ̄−ω− ̄)

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藤依しの

模写は難しいですよね…
初心者だと苦労することは多いと思うので、今後はさらに初心者にわかりやすい記事を書いていければなと思います…!
あるいはもし、今すぐに聞きたい質問があればTwitterのDMや、プロフィールに載っているメールアドレスに直接メールをくれれば詳しくお答えします!

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匿名

ほんとですか(´;ω;`)色々教えてくれるとほんとありがたいです(´;ω;`)@Noku_yes0323です(´˘`*)

匿名

あ、すいません…メッセージ勘違いしました(–;)Twitterの方お邪魔させて頂きます٩(ˊωˋ*)و

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ときおしん

写真を見て模写するか、デッサンを使って模写する。これから続けていくならどちらがいいですか?

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藤依しの

写真を見て描く模写と、実物を見て描くデッサンどっちが良いかって話でしょうか?
結局のところ、こういう練習は「見ているものをちゃんと真似して描くため」の訓練なので、風景画や人物画を描きたいなら”実物を真似するデッサン”、イラストを描きたいなら”絵や写真を真似する模写”が最適だと思います。

ただ最近のイラストは立体感や質感・空気感の表現も含んだ綺麗なものが多いので、そういう繊細な描写をしたいならデッサンや油絵みたいな本格的な美術の経験はとても役に立つと思います。

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