こんにちは、藤依しの(@fujii_shino)です
世の中には絵の練習方法が色々ありますけど、僕は基本的に『練習は目的と自分のレベルに合わせて選ぶもの』だと思っています。
どの練習法も基本的には効果があり、必要に応じて選択することが大切なのです。
ただ、それでも「やる必要はない」と言える練習はいくつかありまして『丸を描く練習』もその一つです。
なぜかというと、丸を描けるかどうかは絵の上手さに関係ないからですね。
目次
そもそも丸を描く練習とは?
丸を描く練習とは、その名の通りひたすら「丸を描く」だけの練習です。
似たようなものに線を引く練習なんてのもありますね。
共通しているのは「シンプルな図形を描く」ということ。
噂によれば、初心者はこれをやることで絵が上達できるらしい…
なんて素晴らしい練習なんだ…
いやそんな都合の良い話があるか…!
期待している初心者の方々には申し訳ないですが、そんなことしてる暇あるなら、好きなキャラクター描いたり模写でもしてたほうが有意義ですよ。
絵において丸が大切?
そもそも僕が『丸を描く練習』を知ったのは2chのスレなんですけど、理屈としては『上手い絵を描くにはキレイな丸を描けるかどうかが重要だから、丸を描く練習をするだけで上手くなる』ということらしいです。
それっぽいですね
それっぽいだけですね。正直「適当なこと自信満々に言うな」と思いました
丸がキレイに描けることと、絵が上手いことって関係ないんですよ。
一例として僕が描いた絵で説明しましょう。
このイラスト、顔や頭・口など、比較的丸っこい部分が多く、初心者からすれば「こんななめらかな絵が描けるの良いなぁ」とか思われるかもしれませんが、実は全然なめらかじゃないです。
拡大すれば線が汚いのがわかりますね。
絵の初心者って、キレイな線を描くためには一発でスッと引くのが大切だと思ってるかもしれないんですけど
ぶっちゃけ二度引きしたり途切れてたり、削ったり付け足したりしても、遠目に見ればキレイな線っぽく見えます。
つまり線を引く練習なんて、そもそもする必要がないのです!
また、上のイラストには『キレイな丸』なんてほぼないことにも注目してください。
良いイラストは『キレイな丸』が描けてるから良いわけじゃないんです。構図やパーツごとの比率が、見る人に心地よさを与えるバランスになっているから『良いイラストに見える』のです…!
丸を描く練習は『丸が描けない人』には効果あるかも
ここまで『役に立たない理由』を述べてきましたが、一方で全く効果がないとは言えません。
どんな練習法も、使い所が大切なのです。
では『丸を描く練習』はどんな人に良いか?
それは『丸を描いても丸に見えない人』です。
マジでどうしようもなく絵が下手な人は、繊細な手首と腕の使い方に慣れていないため、思った通りの線が引けないことがあります。
試しに今、キレイな丸を意識して描いてみましょう。
描いた丸はどちらに近いでしょうか?
もしBに近いのであれば、丸を描く練習によって手首の使い方に慣れることができるので、多少は役に立ちます。
ただ、『丸を描く練習』に固執する必要はないと思います。
小さな子は字がへにゃへにゃで何書いてるのか読めない場合が多いですが、だからといって線を引く練習なんてしません。『ひらがな・カタカナ・漢字』の練習だけしてれば、じきに誰もが読めるようになるので、わざわざする必要がないのです。
同じ理屈で、絵も描いていれば自然と線を引くのは上手くなります。
ウォーミングアップにやるのは自由
また、練習ではなくウォーミングアップとしてやるのであれば、それは本人の自由です。
僕も一時期、朝起きてすぐ眠い時のウォーミングアップとしてやってました!
絵も、手首や腕・頭を動かす以上、一応は『運動』です。
今すぐ集中したいけど、なかなかやる気になれない時は、軽い準備運動をすることでスムーズに絵を描く姿勢に移れるかもしれませんね。
丸を描く練習は『やらなくて良い練習』ではありますが『上達効果』を期待せずやるのであれば、それはそれで良いと思います。
というわけで、『丸を描く練習』についての説明でした!
『めっちゃ効果がある!』みたいに誇張表現する人がそれなりの多いので、初心者でも納得できるようわかりやすく説明してみました
『効果がないとは言えないけど、する必要はない』と理解しておくのが良さそうですね
滅茶苦茶、絵が上手くなる事は無いと思うんですけど、主にデジタル絵を描く人間にとっては重要な気がするんですよね。自分はデジタルから絵をまともに描き始めたんですけど、まず狙ったところに線を上手く引くことが、まったく出来なくて困りました。アナログにおいてもそうでした。だから、この丸を描く練習は自分的には”初心者が狙った所に線を引く為の練習”ひいてはまともに絵を描く為の練習かなと思ってます。特に、デジタルにおいては線を引くことも慣れが必要だったので…それが、転じて”丸が描けることで絵が上手くなる”になったんだと思います。(ありえない話ですけど…)
長々と個人的な意見すみませんでした。いつも、記事拝見させてもらってます。これからもブログ楽しみに待ってます
読んでくださりありがとうございます!
おっしゃるとおりですね。丸を描く練習は「キレイな線が引けない」のであれば、役に立つと思ってます☺️
ただ、「絵が上手くなる」とまで言ってしまうと誤解を招きそうなので、初心者の皆さんには正しい理解をしてもらいたいなと思い、記事にしてみました。
そうですよね。余計な口出しをしてしまいました…返信ありがとうございます。
ところで、関係ない話になるのですが、色についての記事は作る予定はないですかね…?
しのさんの絵の雰囲気というか色の組み合わせがとても好きなので、しのさんは色をどういった感じで決めているのか気になっていて…
(色塗りについての記事はありますが、そこら辺の事については分からなかったので)
いきなりこんな不躾な質問、本当にすみません。お時間がある時に、返信頂けると嬉しいです。
色塗りはいつもすごく悩むんですよね…
僕はラフの時点で影やハイライトを含めた配色まで考えることが多いです。
最近は、ベースの色(大体オレンジ〜ピンク)を全体に塗り、その後肌と目の色・髪の毛だけ塗って、服の色などは少しずつ調整しながら決めていくやり方で描いてますね。
色塗り含めたラフができてから線画に進むので、描くのは遅いほうだと思われます…
まだやり方がフワフワしてるので記事にはできませんが、そのうちちゃんと紹介します…!
返信ありがとうございます。
ラフの時点でハイライトや影まで考えてあるんですね!参考になりました。
しのさんの色塗り本当に好きなので、簡易的にでも教えて頂けてほんとに嬉しいです。本当に、ありがとうございました
丸だけではいかんですな
四角、三角も描けんと
おでんを表現することはできない。
正直、なめらかな線ではないと思うので丸の練習が必要なタイプだと思います。
すみません
なんで謝るんですか?(汗
僕はなめらかな線が必要だと思うなら丸を描く練習をしても良いと思いますよ。
ただ、ぶっちゃけ普通に絵を描いててフリーハンドで綺麗な丸を描くことってほぼないですね。
記事にあるとおり、多少汚くても遠目に見ればそれっぽく見えるし、デジタルなら円中心定規や図形を使えば正円も描けますからね!
こういう綺麗な絵を描くには、例にある「理想の曲線」みたいなのが引けないと無理なんだって思い込んでいた
救われました
数年前、アナログ(鉛筆とペン)で練習していたときの話です。当時よく使っていた技法書には絵を描く前には「Sと8の字を何度も書いてウォーミングアップしてから描いた方がいい」と書いてあったので実践してました。実際、効果はあったのですが手元にはSと8の字で埋め尽くされたチラシ裏が何枚も…。
これだけ見られたらヤバい人に思われるんじゃないかって今でも時々不安になります。
ウォーミングアップでも毎日続ければ結構な量になりますもんね(笑
でもそういうのって他人には気味悪くても自分にとっては良い思い出になるので、捨てずに残しておいたほうが良いと思います…!
『上手い絵を描くにはキレイな丸を描けるかどうかが重要だから、丸を描く練習をするだけで上手くなる』
この理屈、「上手い絵が描けるようになる」事は無いにしても
少なくとも「バランスの整った絵が描けるようになる」っていう利点はあるんじゃないかって僕は思いますね…。
例えば筆者さんの挙げたAとBの例に関して、
僕の場合、Bのように歪みまくった円を描いちゃう事はあまり無く、
正円を描くつもりが横や縦に長い楕円を書いてしまうことがよくあります。
結果、アタリを取る段階で顔が長すぎたりして絵の全体がバランスがおかしくなったりするんですよね…。
僕のように不器用なタイプの人は、正円を描くのにも
キャンパスサイズごとにあったサイズの正円を描く”慣れ”が必要だと思いますし、
一概に「やらなくてもいい練習」とは言い切れないような気もします。
確かに正しい丸が描けないなら、練習することで丸を描くのは上手くなると思います。
ただ、デジタルであれば手ブレ補正機能や図形ツールがありますし、そもそもちゃんと途切れず丸を描かないと絵が下手に見えるなんてことはありません。バランスおかしくても構図や配色・塗り方やデザインセンスなどで魅力的に見える絵はあるし、むしろイラスト描きたいならそっちのほうが遥かに重要です…
ネットで言われているほど「イラストのクオリティ」に差がつくとは考えづらいので、ちょっと現実的な意見を述べさせていただきましたm(_ _)m
ウォーミングアップめちゃくちゃうまくてワロタ
デジタルだと抵抗ないからかスルスルいって歪んじゃうんだよなぁ
ゆっくり書くとふにゃふにゃになるし
デジタルで描く時は手ブレ補正機能とか使ったほうが良いですね笑
丸が描けないとかおの目の位置の十字線の水平線が定まらないんでどうしても丸を書いてしまうんですよね
ガイドがないと目の位置すら定まらないんで、やっぱり描かける人は十字線描かなくても、というかもとから描かなくても描けるぐらい才能あるから円を描かなくてもうまそうですね・・・
丸とバッテン描かずにいきなりかおかけってなるとバランスが崩れる。とはいえ、絵がかける人からしたら無駄とも言われもうどうやって画力上げればいいのか悩んでしまいます。
やっぱり、普段から丸とバッテン描くひとは描かないように移行したらいいでしょうか?私もマルバツ描くのが目的で画を書いてるのではなく、可愛い女の子を描くために手段としてそれまでのかていでマルバツ描いてあたりを取っています。
丸が上手く描けないなら丸を描いてもいいと思いますよ。
何事も段階があります。絵を描くために必要な腕と指先の動きが養われていない人はまずそれから始めるのは合理的だと思います。
スポーツだって筋トレからはじめたりしますからね。
「ある程度狙った位置に線を引く」とか「意図と手の位置を合わせる」みたいな補正としての役割なら抜群の効果を持っている印象があります。ちゃんと普段書けているはずのものが雑になってしまったりして上手く書けない時にこれを挟むと調子が良くなったりする。
なるほど、筋トレですか。筋トレと走り込みを続けるだけじゃ特定の競技が上手くなったりはしないけど、役には立ちますからね。