※この記事はnoteに投稿したものとほぼ同じ内容になります。
しのです。今までのやり方では上達が遅いということがわかってきたので、最近の僕は新しい練習を模索中です。
今回は試しに、「同じ絵を何度か描き直す」という練習をしてみたので、紹介します。
これは単に「気に入らないから最初から描き直す」のとは少し違います。
一度ちゃんと完成させた上で「より魅力的にするにはどうすれば良いか」を考えて、すぐに同じ絵を描き直すという練習ですね。
まぁ実際に見たほうが早いと思うので、適当に流しながら読んでください。
目次
一発で上手いイラストを描くのはむずかしい
絵を描いててつくづく思うのはこれですよ。
一発で上手いイラストを描くのって、本当に難しい…
上手いイラストを描くってどういうことかというと、テーマに合った構図を選び、魅力的な配色をして、状況やキャラクターにあった表情とポーズを選び、その上で質感や立体感・空気感を的確に表現するということです。
これだけでも大変なのに、描くイラストを変えるたびにこれを一からやり直さなければいけません。
初心者には無理でしょ…
いや初心者じゃなくても無理ですよ。安定して良い絵を描ける人は、完成品の出来栄え以上に実力が高い人なんだと、今ならわかります。
しかし無理だなんて泣き言を言ってても始まらない。
というわけで、どうにか「上手い絵に近づく」ための方法を考えた結果たどり着いたのが、今回の「失敗したらその場で反省してもう一度同じ絵を描く」です。
失敗したら描き直せばいいじゃない
そう、描き直せば良いんですよ。同じ絵を…!
同じ絵って言ってもリメイクじゃありません。
たとえば「服装、もっと別なのが良かったかな…」とか「構図こうした方が良かったかも」なんて描いたあとで思ったら、すぐに描き直せばいいじゃんって話です。
描いてる途中で「やっぱダメだ」なんて最初から描き直すのは完成させる癖が付かないので良くないですが、描き終わった後に描き直すのは別に良いと思うんですよ。
むしろそこで別な絵を描き始める場合、また配色やら構図やらキャラデザやら考え直す必要がありますが、同じ絵を描くのなら「失敗した部分」に集中することができます。
失敗すると落ち込みますが、「あとで描き直せばいい」と思えば気楽ですしね。
ただ、何度も同じ絵描くとつまらないですし、SNSでも「こいつ似たような絵ばっかだな」とか思われるので、2回か3回くらいが限度かも…
今回は同じ「キャラ」を何度か描き直す
というわけで早速やってみました。
ただ、全く同じ構図で何度も描き直すのはやっぱつまらないので、今回は同じ「キャラクター」を何度か描き直してみます。
描くのはこいつ。
ブログでたまに登場させてるばってん子さんです。
最近出番が少なくて悲しい。
ちゃんと自粛しててえらいぞ。
一回目 : とりあえず描く
描いた結果
まずは、普通にラフ描いて塗ります。
相変わらず線画が苦手なので、今回も線画を省きます。そして完成したのがこれ。
…盛大に失敗してるな?
ちょっとデザイン変わってるのは、せっかくだからもっと良くしようとした結果です。
もしかしたら、この絵でも「良いじゃん」と思う人がいるかもしれないので、具体的にどこが失敗したのか説明します。
反省会
反省点はこちら。
・構図が物足りない ・線が汚い ・配色が地味 ・立体感がない ・顔が好みじゃない
めっちゃあります。
とりあえず、構図は今の自分の力でもどうにかできると思うので、ちゃんと調べて次回修正します。
線が汚いのについては、そろそろちゃんと線画描こうと思う…
あと「顔が好みじゃない」のはかなり問題です。こうなると描いてて楽しくないので。
これに関しては、参考にしてた絵柄に寄りすぎたのが原因だと思いました。
というわけで、次の課題です。
・良いと思った構図を真似する ・構図の組み立て方について調べる ・好みの顔のイラストを真似する ・線画をちゃんと描く
二回目 : 構図を変えて描き直す
描いた結果
反省点を踏まえて描き直したのがこちら。
だいぶ良くなったとは思う。特に顔はかなり改善されました。
そもそもこのキャラクター「✗」がモチーフなので、イメージ的にはドジキャラなんですよね。クールな顔より困り顔のほうがしっくりきます。
その設定反映したほうが良い?
ただの脳内設定だからしなくて良い。
ちなみにまた微妙にキャラデザ変わってるのはご愛嬌。
反省会
しかしまだまだ反省点はたくさんあります。
・配色が地味 ・背景が物足りない ・立体感がない ・服の質感が硬そう ・肌、髪の毛の質感が硬そう ・羽が下手
この中でも「質感」「配色」はどうにかしたいと思ってます。
たまに「質感が好き」みたいに言われることがあるんですけど、これ狙ってやっているわけじゃないので、複雑な心境です。
というわけで次の課題です。
・参考イラストの影の描き方を真似する ・全身絵を描いて配色のどこが悪いのか確認する ・服や肌をテカテカさせすぎないように注意する ・資料をよく見て羽を描く
背景はすぐには改善できないと思ったので後回しです…
三回目 : 全身絵を描いて配色を確認する
描いた結果
というわけで最後です。
配色を確認しやすいようにちびキャラ全身絵で描いてみました。
デフォルメはされていますが、服の立体感は表現しようとしてます。表現できているかは別問題。
しかしなんかまだテカテカしてますね。
どうも立体感とか質感とか表現しようとするとテカテカしちまう…
反省会
最後の反省会です。
・配色にまとまりがない ・立体感がない ・服の質感が硬そう ・肌、髪の毛の質感が硬そう ・影や線が粗く汚い ・目の描き方だけ浮いている
前回と比べてあまり進歩してませんね…
配色はやっぱり良くなかったです。全体的にまとまりがなく、かといって色彩鮮やかというわけでもありません。
「酷い」という程ではありませんが、やっぱり僕が良いと思うイラストに比べると、目を引くようなものがない気がします…
あと今まで放置気味だった「立体感がない」という問題について。
ここにきてようやく、「ごちゃごちゃ描きすぎて影にメリハリがない」のが立体感のなさの原因だと気づきました。
というわけで次の課題です。
今回は最後なので、次回別なイラストを描く際の課題ということになります。
・配色表を参考にする ・配色が良いイラストを真似する ・カラーパレットを作って配色する ・立体表現に必要な最低限の影を意識する ・質感表現が上手いイラストを真似する ・線画の扱いが上手いイラストを真似する
まぁ大体真似ですよね。
結局のところ下手な人は真似を繰り返すしかないんだ…
同じ絵を描き直すと、試行錯誤がしやすい
以上が今回試した練習になります。
あまり改善してるとは言えないけど、まぁそんなすぐ良くはならないということです…
とにかく、「色々描いてるけどいつも上手くいかない」という人には良い練習なんじゃないかと思います。
やっぱり毎回描くもの変えてると、上手くいく時といかない時のパターンが見えづらいんですよね。
同じ絵を描き直すことは、単に失敗した絵をやり直すという目的もありますが、それ以上に
・一部を変えたときの見え方の違い ・どういう描き方がしっくりくるか ・どういう絵柄が好みか
をわかりやすく比較できるので、試行錯誤がしやすいと思いました。
今回は同じキャラを3回描きましたけど、たとえばモチーフだけ合わせて色んなキャラデザをしてみたり、一つのテーマを決めてどういうイラストなら一番伝わりやすいかを描き直しながら考えてみる、というのも良さそうです。
あと「失敗した際の辛い気持ちを軽減できる」というのも大きなメリットですね。
同じ絵を何度も描いていると「失敗した」というより「試行錯誤している」という前向きな気持になれます。
ぶっちゃけ練習って言うほど特別なやり方ではないですが、理論的には良い方法だと思うのでやることなければやってみてください。
僕はこれからこの方法で頑張ろうと思います。それでは。
確かに何度も絵を描き直すのは大切ですね。今日からやってみたいと思います。
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